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 HOME > 製品一覧 >水流傾斜板パトレシア/工場・浄水場テクニカルリポート

テクニカルリポート

流体秩序と挙動  2017.6.14

流れの中の水は、前方の障害物に対して事前に移流して避けようとする性質があり、障害物の前後は流体のポケットが安定して確保される。この現象を集散として捉えれば、沈澱池内全域に干渉渦を形成する事によって安定した運転管理に普遍的な物理作用を活用する事が出来る。この現象が繰り返されることによって山谷の波形の連続が互いに干渉し、周辺を均一にしようとする総体的な流れとなる。水流傾斜板パトレシアは、この流れを水域全体に形成するものである。
静穏域の水の波紋は360度で広がって行くが、連続流入の場合は乱流となって周辺条件によって偏流となり、温度変化によっては1度の温度差で10倍の流速となる。流れ込み時のポテンシャル・エネルギーを減勢するには、スリット状の区画体を段階的に拡大して抵抗圧を徐々に減じてゆく面積と滞留時間の広がりが最適である。その線上に乗って流体の通水断面速度・滞留時間・水面積などの条件緩和が必要となる。
沈殿池は常に乱流域である事を踏まえて、流れ込む水量と水面積の関係は、外的要因がなく均一に流れる初期条件を沈澱池が有する事が前提となる。流体の水や空気は、自然の気象に由来する本質であり温度や速度などの影響因子を帯同して、流体の変動に大きな影響を与えるのである。通常沈澱池はもとより、特に臨海部の沈殿池の環境として、“24時間の変化を導引する風と温度の影響を如何に減少させるか”が運転管理に懸かっていると謂って過言ではない。
沈澱池の流れを秩序する風対策の改善が必至である。水流傾斜板パトレシアは、外的要因である風対策に関して沈殿池の安定的な流れを形成し、処理水量の増加・水質浄化等、従来の沈澱池を改善して安定した水処理管理となる実績を有する技術である。
水処理は、四季の気象によって日々変化するもので一様ではない。即ち、風による影響によって沈澱池の流れは必ず変動があり、最適解ではないのである。沈澱池内に流体を秩序するには、物理的対策が為されている事が前提となる。

原理技術の多様性  2016.2.2

特許技術は、法的な解釈をも兼ね備えた特許庁の技術者集団の探究研鑽により、その有効性を認めて特許認定されますが、自然原理を基に普遍性の要素を高く評価し、自然原理に近い程、その多様な機能と効果を明らかに有していることの証明となります。
弊社開発の水流傾斜板パトレシアは、現在に至るまで関連特許の取得件数は70件に上り
、このシンプルな形状と構造が「根本原理を有する技術」であることを示しています。根本原理ほど多様な万能性を有しており、自然原理は、一切の無駄を省いた形と法則を有した最大効果となります。パトレシアは、その原理が多様に及んで、70件分の特許技術を使用している事になります。データーは一現象で、周辺の条件が変ればその数値は得られませんが、原理は普遍であり必ずパターンとなって変化要因にも多様な効果として現れます。世界中どこでも「ひび割れ・木漏れ日・砂漠の風紋・波」などのパターンの形が同じである様に、データー重視よりもその技術がどれほど変化の多様性があるかの見極めが肝要です。
アインシュタインの言葉を引用すると「シンプルな対策は、神(自然原理)の答えの証である」と。

沈降分離の骨子 2015.11.10

自然沈殿
沈澱池の固液分離は、先ず初期の流入部近傍において粗大粒子の優先的な単一沈降で約80%除濁され、沈澱池中央部迄に沈降しない微粒子は拡散してキャリオーバーとなる。故に沈澱池の全体効率(容積・通水断面積・沈澱池表面積)等は、50%以下である。
凝集沈澱池
高速沈澱池のスラッジ・ブランケット形やスラリー循環・複合形等は、フロックの接触濃度を高める事で、短時間で清澄水となり、フロック層が形成されれば接触・ろ過効果で99.9%以上の除濁となる。一方単一沈降の横流沈澱池では、水面積負荷による沈降で沈殿池の深さが短い程、短時間で沈降が終了するという技術思想から、流速や滞留時間等のファクターは2次的である。仮に初期に粗大粒子と微細粒子が相互に干渉して沈降すれば、除濁率は98%以上となるが、本来、沈殿池内は温度や風による影響を受け易く、乱流域となることから
、沈澱池内の流れをコントロールする必要がある。そこで浄水場では、傾斜板・傾斜管や整流壁が多段に設けられているが、高濁度原水の場合は傾斜板や傾斜管などに閉塞する要因となるので、沈澱池後段への部分的設置が多い。
低濁度から高濁度の処理
無閉塞水流傾斜板パトレシアは、横流式沈澱池の最も分離効率の良い初期沈殿池部に設置すると粒子の相互干渉で短時間の沈降分離をが可能とし、沈澱池容量の小さい効率の高い沈殿池となる。更に沈澱池水面から水深下に通水区画される事から、風による片流れや偏流を防止し、更に温度対流を初期水域のセル対流化する事で、沈澱池全体に流速の上昇を抑えた、処理水質の向上となる。又、運転維持管理が掛からない為、人的労務を抑えたコスト削減に繋がる等多くのメリットがある。

技術の根幹
新しい技術検討の際、局所的データーより、その技術の根本原理が自然原理に由来しているか否かを問う事が重要である。なぜならば、普遍的効果が得られるからである。
自然の在り様は、最少原理で最大効果をもたらすことは、自然法則で約束されている。
流体(空気・水)の扱いは、あらゆる状況変化要素に対して共通のパターンの形象が示され、エネルギーや力学の作用の物理現象が自然界に表象され、普遍的に証明されている。

理想的な沈殿池へ 2015.10.13

沈殿池の共通問題とは
沈澱池は本来、乱流の流れである。それは相反する2つの要因からなる。
これらの必然的要因は、滞留時間や通水流速等の条件を満たさず、運転管理を困難なものとする。

  1.『水流の乱れを示すレイノルズ数』と『水流の安定性を示すフルード数』(水道設計指針より)から
   ・流速が速いと、層流域を超えて乱流域となり、粒子沈降が悪く、キャリオーバーしやすい。
   ・流速が遅いと、沈降分離は良いが不安定な流れは沈殿池の有効断面を流れず、偏流や短絡流・密度流になり易い。
  2.外部影響
   ・水温差による対流や風吹流などにより水の流れは不安定となり、処理水質は不安定となる。
   ・沈殿池のデッドスペースが多く、沈殿効率が悪い。
沈殿池の現況対策とは
水道では、多孔式整流板を多段に設置し、整流効果を活用して沈殿池効率の向上を図る手段がとられている。
池内流を偏流せずに整流壁の前後数メートルを真直ぐに流そうとするものだが、実際は流れが速すぎて通水断面中に
噴流拡散し、沈降には寄与していない。流入出部や整流壁の構造、越流負荷の適正化等の改善が加えられており、
要するに整流を如何にして得るかに力点が置かれており、飛躍的な効率には至っていない。
原水変動は恒常的に起こり、沈澱池内は常に乱流域であるから、全域において流体秩序を行わなければ整流化はできない。できるだけ多くの整流板での対処するとされるが、掻き寄せ装置がある等、多段設置は難しい。
もっと簡単に、沈殿池の種類を選ばずに池内全水域を流体秩序する方法が、無閉塞型水流傾斜板である。
「秩序と区画形成」で整流化し、滞留時間を長く、池内流速を遅く、水面積負荷を少なく、風の影響を減勢させて
高速沈澱池へ改善するものである。この物理的作用は自然原理であり、必ずその働きが生じる普遍的な技術である。
新たな沈殿法『無閉塞型水流傾斜板パトレシア』 乱流域を整流域へ
水流傾斜板は、強弱をつけた緩急の流れを連続的に池内全体に生じさせる「縦型スリット抵抗体」からなっている。
抵抗と非抵抗によって緩急の流れを交互に生じさせながら移流し、減勢する作用を働かせ、水流傾斜板の前後に遅い
流れの「淀み域・引き込み領域」の沈降ポケットを自然形成し、多粒子が相互干渉しながら共沈し固・液分離を促進する。
即ち、抵抗体による緩急の連続した流れで、池内流速を安定域に導くのである。
この現象は、河川の蛇行部や橋脚前後の沈澱物・河川の中洲・砂漠の風紋のパターン等自然界に多く観られ、抵抗を
事前に回避する挙動はこれらの自然浄化機能と共通である。
水流傾斜板を縦横多段に配設し、沈澱池の水面上部から水深下の沈殿池水域全体を区画する事で本来流体が有する
区画内水域の均一化が働き、温度差による対流現象も其々の区画でセル対流として順次緩和、風や温度の外部影響
を受け難くし、短絡流や編流を防止する。沈澱池内の通水断面には沈降ポケットが多数自然形成され、流体の最適な
バランスで秩序する水領域となる。沈澱池の部分的な設置は、沈殿池全体の整流や効率化は得られないものである。
部分の流れが全体の結果となる、自然原理に近い手段である。
レイノズル数とフルード数、一見矛盾する働きも総和を親和させることにより、最適解が導かれる。
高速沈澱池への改善
水流傾斜板の抵抗で生じる移流によって前後に形成された「淀み域・引き込み領域」は、流れの影響を受けない安定した
沈降ポケットとなり、粒子干渉により高密度化した横流れのスラッジ・ブランケットゾーン(凝集活性多粒子層)が連続の接触沈降層を全水深・全幅の通水断面中に自然形成する。これにより凝集フロックとの接触頻度が高まり、精密な沈降が得られ、高密度の高速沈澱処理を可能とする。
水流傾斜板は、西欧の技術の多粒子フロックを主体にした高速沈澱池と同じ除濁効果だが、コンパクトな沈澱池で得ら
れるという点が大きく、凝集フロックを高密度化してゾーン内で接触頻度を増す事で水質向上に繋がってる。しかも、
スラッジブランケット層が自然形成されるのに対し、従来の高速沈澱池は、アップフローの流れの場を人為的操作で行
なう必要があり、運転は難易である。
我が国では、フロックの接触を緩速撹拌で行い、沈殿池では単一沈降で行なわれているが、浮遊物質の自重による
重力作用のみの依存で最も経済的な処理方法だが、コロイド状の浮遊物質や比重の小さい浮遊物質の除去には適さず、
沈澱を全く生じないか、生じても極めて長時間を必要とする。
横流式沈殿池(円形クラリファイヤー・シックナーを含む)は、凝集フロックに浮遊物質を電気・化学的に採りこみ沈降させるのものだが、薬注時の良好な凝集が要求される。不良凝集になると処理水への残留アルミ混入などで凝集反応が
起きたり、接触頻度が少ないために薬注量も増える。
水流傾斜板の流体秩序により形成された、スラッジ・ブランケットゾーンの高密度接触と濾過作用で、その領域に振り込まれた粒子同士が互に干渉沈降の中で接触頻度を増し、明快な固液分離で顕著な除濁効果を表わすコンパクト装置となる。
沈澱池の全体効率
固定型傾斜板が後段でのみ使用されているのは、初期流入時の高濃度水では閉塞してしまうからである。
傾斜板内の沈降は上水面から水深下に沈降するほど必然的に沈降濃度は濃くなり、表層水ほど早く流れる傾向
にあり、装置内の流れは一定ではない。
本水流傾斜板は、凝集多粒子が混在する沈澱池流入部において、粗大粒子と微細粒子を相互干渉させて高濃度
クラウドのスラッジブランケットゾーン(sluge・brankett)を形成し、横流れの全水深・全幅の通水断面中に活性フロックの接触・ろ過層として高速沈澱処理を行うもので、特に高濁度時に精密な固・液分離で清澄水が得られる。
この作用を、多粒子が存在する流入部で行なう事は、全てにおいて優先されるものである。 
水流傾斜板による微粒子対策 【特許申請中】
沈澱池の固液分離は、沈澱池流入部で80~95%程度の沈降分離を行う条件下にある。原水中の浮遊物質
の中には、粗大粒子と微細粒子が混在しており、沈澱池では中央中間部で、集水部に向かって水は上昇する。
言い換えれば、中央部で沈澱分離されないと、浮遊物質の微細粒子はキャリオーバーしてしまう傾向にあり、
その微粒子を沈降させることはできない。しかし唯一、付着による接触沈澱は有効な手段といえる。
透過性の接触沈澱機能を持たせた水流傾斜板(P-1NR型)を集水部前面部に設置する事で、接触ろ過作用による清澄水が得られる。
P1-NR型は表面積が大きい多面付着構造体で、浮遊物質を接触付着させ易くし、付着接触された粗大塊は容易に剥離する
片持ち構造により、いつまでも留まることはなく継続的な使用を可能とする。
沈澱池の流入部から中間部までを水流傾斜板P-1型、後段を付着・接触沈澱が得られるP-1NR-W型にすることで、高流速集水部でのキャリーする微細粒子の流出防止となる。
自然原理の作用効果
水流傾斜板パトレシアは、従来の沈澱効率を高め、処理水量の増加、水質の向上、運転管理の容易、薬注量の削減、
高濃度原水の対応、低濃度原水の安定処理、風吹流の防止、更に運転中に設置が可能など多くの機能を有しており、
既存の沈澱池で従来抱えている沈澱池効率化の問題を解決に繋がる。
流体の自然力を引き出す機材の構造や形状と使用する場所などから、人為では及ばない多機能効果を得るのである。

既設沈澱池の改善 <要約>
1.沈澱池内の問題点

水の流れ:乱流域。

温度変化:池内水温差が1度あると短絡流・偏流・密度流が起こり、通常の10倍の流速となる場合がある。

風の影響:池内乱流が上昇しやすい。

沈澱池内の変動:気温や季節変動で沈澱池内状況は著しく変化し、沈澱池内の水質の変動も避けられない。

2.解決手段

対 策:無閉塞スリット水流傾斜板

効 果:短納期・コスト・パフォーマンス・即時効果。

    *既設沈澱池の改善で安定した水質・維持管理・コストパフォーマンスが得られる。

    *通常運転中施工可能・即時効果。

効果的要素:

・粒子の相互干渉:粒子群層(干渉沈降・スラッジ・ブランケット自然形成)となり接触・ろ過処理となる。

・凝集フロックとの接触回数:N値が高い程清澄水となる。

・初期沈殿池の高濃度の干渉沈降初期の干渉沈降(粒子相互の凝集)が有効。

・池内の流体区画秩序:水流に影響されない多数の沈降ポケットで、流れの細粒化、緩急の流れに導く。

・沈殿池効率:表面積負荷の増大・池内流速の均一化・高濃度原水の初期沈降・温度や風による影響削減。

・外的影響の改善:風吹流の減少・温度の分散(初期区分化によるセル対流化)。

・集水部の微粒子除濁:付着・接触沈殿水流傾斜板パトレシアP-1NR型。

・流水の減勢:分割細流/カルマン流。

・濾過機洗浄頻度の減少:沈澱池水質の改善。

・薬注量の削減:フロックの再循環使用。

・高濁度原水対応:高濁度原水時にも沈降分離(沈澱池・濃縮槽・調整槽)。

・既設傾斜板の閉塞緩和:高濁度原水時の沈降分離。

・屋上蓋付き沈澱池:蓋有でも設置可能で水質改善。

・高濃度凝集:MOC凝集法で精密凝集。


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